令和2年度水力発電の導入促進のための事業費補助金(水力発電事業性評価等支援事業)
のうち人材育成等を行う事業の委託事業者決定について
(一財)新エネルギー財団 水力地熱本部
一般財団法人新エネルギー財団(NEF)は、令和2年度水力発電の導入促進のための事業費補助金(水力発電事業性評価等支援事業)のうち人材育成等を行う事業の公募を行い、本事業の委託事業者を決定しました。
1.件名
令和2年度水力発電の導入促進のための事業費補助金(水力発電事業性評価等支援事業)のうち人材育成等を行う事業
2.事業の概要と目的
我が国における一般水力の開発は昭和30年代にピークを迎え、旺盛な電力需要に対応するため大規模水力の建設が相次いだが、水力開発の適地の減少や火力発電所の建設が主流になってきたこと等から、次第に停滞していった。しかし、昭和48年のオイルショックを契機として一般水力の開発が再び見直され、「中小水力開発費補助金」などの施策により経済性を確保できる地点の開発は継続されたが、原子力発電の本格導入によりむしろその夜間余剰電力の吸収あるいはバックアップ電源としての揚水発電の開発が中心となって進められてきた。
平成23年東日本大震災以降においては、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(平成24年7月1日施行)」により、太陽光発電を中心にそれらの導入量が飛躍的に伸展した。今後、エネルギー自給率の低い我が国においては、再生可能エネルギーの中でも長期に亘って安定的な電力供給が可能な水力発電について、「長期エネルギー需給見通し(平成27年7月政府決定)」における8.8~9.2%程度(令和12年時点)とされた水力発電の電源構成比率達成に向けて、関係者が一丸となってより強力に推進していく必要がある。
水力発電の調査・計画にあたっては、地域の社会環境の実態を理解し、自然環境(地形、地質、気象、植生、林相、貴重動植物、河川流況等)を適切に把握したうえで、最適な発電所を個々の地点に合わせて建設する必要があることから、経験と創意工夫が要求されるものである。また、更新・増強プロジェクトにおいても、社会・自然環境の変化あるいは電力市場の実態等を意識したうえで、求められる機能を十分に達成するように水力発電設備を改良していくことが肝要である。これまで水力発電にかかわってきた技術者の大量退職を背景に、技術者不足と併せ技術継承の重要性が叫ばれているところであり、水力発電を効率的・経済的に推進していくためには、技術者の育成を重点的に実施していくことが緊要なものと考えられる。
本事業は、新規水力開発のみならず、効率性・環境順応性・安全性向上につながる合理的な水力発電設備の更新・増強を担うことができる水力技術者の育成を図るため、「一般コース」として、調査、計画、設計、許認可手続き、建設、保守・運営管理、助成制度から事業性評価に亘る広範な基礎的事項を網羅した研修会を、「専門計画コース」として、高度な図上計画策定能力(経済性・事業性評価を含む)を身につけるための研修会を開催する。また「専門設計コース」として主要な工作物の設計に関する知識や維持管理および保守のしやすさに配慮した設計のポイントを身につけるための専門的能力を重視した研修会を、ならびに水力開発に関する政策・好事例や事業性評価に亘る重要事項を概括的に研修する「水力開発セミナー」を開催することとする。
3.公募期間
令和2年6月2日(火) ~ 令和2年6月23日(火)
4.応募申請状況
応募申請:1件
5.委託事業者決定の内容
企画提案書の内容について、外部有識者からなる事業評価委員会(委員長:青山学院大学 総合文化政策学部 教授 井口 典夫氏)による厳正な審査を実施し、下記事業者を委託先と決定いたしました。
東京都豊島区東池袋3丁目13番2号
一般財団法人 新エネルギー財団 水力地熱本部 水力国際・技術部
人材育成等を行う事業 担当
TEL:03-6810-0374 / FAX:03-6810-0370